

何故、アップスタイルを勉強するのでしょうか?
アップスタイルを勉強する事で美容技術全般が見えてくるのです。
立体で物を考え、造形していくスキルを得る事で活躍の場が広がります。

アップスタイルは以前は美容師が最終に勉強する技術でした。
「アップが出来たら一人前」という定説がありました。
それがカット技術の台頭によって「そんな物はいらない」という風潮が生まれ、美容師が勉強しなくなってしまったのです…
実際、サロンでは殆ど使う事がなくなってきた事も踏まえて、「アップなんて古臭い…トレンドでもない物に時間を割く意味がない…」という美容師が殆どになってしまっていたのです。
そんな時、80年~90年代に「ヘアー&メイク」ブームが美容界に訪れる事になったのです!
活躍の場をそこに求めようとした美容師さん達はそこで気付いたのです‼
『アップが出来ない・・・』
はじめまして!理事長の本 長永です!

本 長永
一般社団法人美容協会長永会 理事長
信竜 淳二氏に師事
信竜会を経て長永会を設立
なにわの名工(大阪府優秀技能者表彰)受賞
能勢妙見山本瀧寺で得度をし長永(ちょうえい)という法名を賜る
私が美容師になって間もない頃、美容界はカットが全盛でした。ノンセットスタイルを謳い『アップセットは要らない…アップセットなんて古い…』と豪語する美容師が殆どでした。
ちょうどその頃、雑誌アンアンで見たヘアーメイクアーティストの記事に出会い、その分野に憧れを抱いた私はメイクアップスクールに通い始め、アップスタイルの勉強をする必要性を強く思うようになっていました。
そんな時、師匠である信竜淳二先生に出会いアップスタイルの真髄にも出会う事になったのです。何か人と違った特徴を持ちたいと考えていた私は、たちまちアップの勉強にのめり込み、気が付けば大阪府では『名工』という大それた称号まで頂く事になってしまいました。ここまでの道のりは一朝一夕という訳には行きませんでしたが、人と違った特徴を持ちたいという希望は叶えられたような気がします。一口にアップといっても現在は多種多様ですが、最近若い方が一つのパターンで髪をまとめれるだけで、アップができると勘違いしている場合が多く、基礎技術の低下は目を覆うものが目立ちます。
長永会を設立した理由は、私が受け継いだアップスタイル技術の継承と、希望者には、どなたでもレッスンを受ける機会を持てるようにする事でした。今まで当会の門を沢山の方が叩いてお見えになって頂きました。
アップスタイルにもトレンドがありトレンドだけ出来ればいいという考え方もありますが、人と違った特徴を持ちたいと考えるなら基礎技術をしっかりと身に着け幅広いデザインに対応できる力を持つべきだと考えます。
アップスタイルを勉強すると頭の中で3Dでデザインを考える事ができるようになってきます。また立体的なデザインの発想も生まれやすいと思います。是非とも『アップスタイルの世界』に足を踏み入れて頂きたいです‼
ここでちょっと私の経験語ります…
現在、長永会を運営する私も20代になった頃、「ヘアー&メイク」という分野に憧れ、メイクアップスクールに入学する事になりました。
当時はサロンだけの仕事は絶対嫌で、サロン外の仕事もできる…できればそれだけで飛び回れるような美容師になりたい…
と本気で思っていました(笑)
当時、メイクアップスクールに行くとコムデギャルソンに身を包み、奇抜なヘアーをした生徒の中にトラッドな学生のような風貌の私は逆に一人浮いていて、メイクモデルの噂になっていたようです(笑)
「セットアップの技術がないとヘアー&メイクはできないよ・・・」
その言葉は重く私に降りかかってきました…
よくよく調べてみると、ヘアー&メイクも一流になればなる程、高いセットアップの技術が要求される事が分かってきました…
その現場に応じた臨機応変なスタイリング能力、瞬時の判断で生み出すデザイン能力、高い芸術力… まずい…何とかしないとまずい…
本格的に『アップスタイルの勉強をしよう!』と決意したのは、切羽詰まった気持ちがきっかけでした…
誰にもできない事ができるスキルを身に付けよう!!
当たり前の事ができても、長いスパンでは競争に勝てない…
自分自身がブランド力を持ちたいなら、誰もできない事ができる事です!
現在、私は長永会とサロンを運営する以外に美容学校の特別講師として学校教育でアップスタイルを教えています。私の授業は必修になっており、その他、アップアカデミーという特別授業、ブライダル科の授業も担当しております。
私が長い間こうして美容界で活動できるのは、『誰もできない事ができる』アップスタイルの技術を持てたからです…
美容技術には沢山の種類がありますが、たまたま私の場合はアップスタイルだった訳です。
特化した美容技術のブランド力を持たないと短いスパンで次世代の美容師にその場所を奪われる事になります。
最近はカットでもカラーでも特殊な技術を持った方が多数輩出されていますが、有名美容師でない限り長いスパンでプレイヤーとして活動する事は難しいのではないでしょうか?その点、セットアップと着付けの技術は70~80代でもプレイヤーとして活躍する事ができます。
息が長いという事なんですね…但し頭一つ抜けた腕を持っていれば…という条件付きですが…
正しい技術と高度な技術力を身に着けて欲しい
ヘアー&メイクとして美容師としてステップアップを目指す考え方
最近、YouTubeなどでアップスタイルやまとめ髪という動画が多く上げられています。
ノウハウとしては良い物もありますが、技術的にはピンの打ち方、逆毛の入れ方の間違ったというか…低いレベルの技術を見る事が殆どです…逆毛に至ってはドヤ顔で無茶苦茶な技術を披露する美容師もいて呆れる事も多々あります…ピンの打ち方も酷いですね…
美容学校では生徒に『YouTubeは見るな!!」と指導してます…(笑)
これまで東京・大阪と美容学校やメイクアップスクールの先生も多数指導してきました。そこで感じた事は正しい技術が失われつつある事、指導者の層が極めて薄い事です…
ヘアーアレンジの得意な方は多いです。『くるりんぱ』と『捻じり』と『つまみ出し』だけ出来ればやれてしまうので、アップスタイルができると勘違いしている方も多いですが、それだけしか出来ないのに、本格的なアップに対して「あれは古い…」と平気でいう方も多いのも事実です。今流行りのスタイルがワンパターンできるに過ぎないのです…
ヘアー&メイクの『かわいい』は皆やります…
皆ができる事ができても長いスパンで需要はありません…皆ができる『かわいい』だけでなくその人独特の表現ができる事、それ以外に皆ができないスタイルができる人が長く需要のある人です。一流を目指すなら人のできないスタイルができる事は最大の武器になる筈です。
長永会のカリキュラムと考え方
長永会では例外なく、どなたも基礎科からスタートして頂きます。長永会が考える毛たぼ形成や逆毛のノウハウを学んで頂きます。
ベーシック科はアップの根幹になるスタイルですが、難度としては相当高い為、生涯の課題と考えて勉強する必要があります。
講師科では課題のスタイルは毎回変わります。一度したスタイルは次に何時するか?は分かりません。夜会スタイルとなっていてもどんな夜会スタイルをするか?は毎年変わります。
基礎科 | ブロッキングの仕方・考え方 / 毛たぼの作り方/逆毛の理論・技術 / ブラシ・コームの扱い方 / セットローションの扱い方 / ピンの打ち方 |
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ベーシック科 | アップスタイルの最も重要な5つのベーシックスタイルを詳細に掘り下げて学びます。 |
研究科・講師科 | アップスタイルの応用になります。ここでは新日本髪の基本型や編み込みも課題に入ってきます。 |